<名古屋ひき逃げ>知人宅近くで身柄確保 仲間が逃走関与か(毎日新聞)

 名古屋市熱田区の男女3人死亡ひき逃げ事件で、危険運転致死などの容疑で逮捕された事故車の運転者のロシェ・デ・フレイタス・ファブリシオ容疑者(26)が5日夜、県警捜査員に身柄を確保された愛知県岡崎市の路上は、ロシェ容疑者の知人宅近くだったことが県警熱田署特別捜査本部の調べで分かった。特捜本部によると、ロシェ容疑者は逃走中に仲間と連絡を取り合ったことをほのめかしているといい、逃走を手助けした仲間がいないか捜査している。【山口知】

 特捜本部によると、捜査員がロシェ容疑者を発見したのは5日午後8時33分。ロシェ容疑者はJR岡崎駅近くの路上を1人で歩いていた。捜査員が近付くと抵抗せず、片言の日本語で「私のやったこと。分かっている」と話した。調べに対し、ロシェ容疑者は逮捕されるまでの5日間について「あちこちの倉庫や空き家を転々とした。友人の家には行っていない」などと供述しているという。

 捜査幹部によると、車に乗っていた4人は事故後、二手に分かれ、ロシェ容疑者は後部座席に乗っていたカブラル・エウェルトン・フェレイラ容疑者(31)=窃盗容疑で逮捕=ら2人と逃げた。カブラル容疑者は途中で知人に迎えを頼み、知人の車に乗って逃げたと供述し、特捜本部はこの知人から任意で事情を聴いている。他に逃走にかかわった仲間がいなかったか調べる。

 一方、事故車が現場交差点を含め少なくとも5回、信号無視を繰り返したことが特捜本部の調べで分かった。捜査幹部によると、▽直前に県警パトカーの追跡を受けた時に3回▽現場の東約2・5キロでパトカーの追跡を振り切ってから事故までの約5分間に少なくとも1回▽現場交差点の1回。目撃証言から明らかになった。

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